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2011年4月

2011年4月24日 (日)

体験レポート

帰国して早くも1ケ月が経とうとしています。
日本での生活にも慣れ始めました。
今、改めてアメリカやヨーロッパではなく フイリピンに留学することができて
本当に良かったと心から思っています。

留学中の体験談は前回ほとんど友人の話が中心だったので今回は
フイリピンの様子について書きたいと思います。

私の高校は名門女子高で 比較的、裕福な家庭の子供が多く
通っていました。 入学して最初に驚いたことはセキュリティの厳しさです。
一度 門をくぐると なかなか郊外に出る事ができません。
保護者やスクールバスの送迎の時に警備員に
パスを提示して 初めて外に出ることができます。
何故でしょう。それは フイリピンの生活環境にあると思います。

日本と違い フイリピンには大きな大きな経済格差というものが
存在します。今にも崩れてしまいそうな家々のすぐ隣には
立派な高層ビルが立ち並び、家族単位のホームレスや
学校に行けないで困っている子供たちが大勢います。

私は学校の宗教の時間に課外授業で刑務所に行きました。
そこにいる人々は ほとんど英語を話す事ができません。
私の友達の通訳を介して囚人の話を聞きました。
私が話を聞いたのは 24歳の若い女性でドラッグの販売をして
捕まったそうです。その人の家庭はあまり裕福ではなく、夫の収入
だけでは 幼い子供3人を養っていくことができず 仕方なく
この道に手を出してしまったそうです。
勿論 ドラッグを扱う事はいけないことですが、貧困と経済格差を
含む社会環境が背景にあると思うのです。

それでは、どうすればこのような状況を改善することができるのか。
これが将来 私が考えて行きたい事です。
勿論、フイリピンに限らず発展途上国はたくさんあります。
先進国の日本に住む私達だからこそ助ける義務があると思います。

東日本大震災が起こった時、私はまだ フイリピンにいました。
これは世界的なニュースで私もテレビで知りました。
私の友人達は「家族は大丈夫?」とか
「Do'nt go back JAPAN!」 などと色々 心配してくれました。

その中で私が一番心に残っているのは
「何故、こんな状況におかれているのに犯罪者や強奪者が
いないの?フイリピンだったら考えられないよ。
日本人はどんな最悪の状況に置かれても 他人を気づかうことが
できるマナーを持つ素晴らしい国だね。」
と 言われた事です。

そして、それを聞いた時、改めて日本人である事を誇りに思ったし
外から見る日本という国についても知ることができました。
フイリピンに留学して得た感動を決して忘れず、将来、
日本や世界に貢献できるような人になりたいです。

最後になりましたが、YFU様・かめのり財団様に 
心より感謝申し上げます。
本当にありがとうございました!!